日商原価計算初級とは?難易度や合格率について解説

日商簿記原価計算初級とは、原価計算の基本原理や日常業務における実践的な知識の習得を目的として2018年4月から施行された試験です。製造業のみならず飲食店・小売業・サービス業などの幅広い業種をモデルとしており、簿記の知識が無くても原価計算の基本を学べることが特長とされています。

概要

試験はインターネットを介して実施され、試験終了と同時に採点と合格判定が行われる「ネット試験」となっています。試験中は電卓は使用できますが、メモを取ることはできません。

受験資格:制限はありません。

試験時間:40分

合格基準:100点満点中70点以上で合格となります。

試験会場:商工会議所が認定した「商工会議所ネット試験施行機関」で行われます。(自宅では受験できません。)

受験料:2,160円

合格率

記事を書いている時点で公表されている合格率は以下のようになっています。

2018年4月~2019年3月 93.1%(2,098名中1,954名合格)

2019年4月~2019年6月 94.8%(402名中381名合格)

出題範囲と難易度

日本商工会議所から公表されている原価計算初級の出題範囲及びサンプルとして示されている問題は下記のようになっています。

  1. 原価計算の基礎概念(語句選択問題、仕訳問題)
  2. 利益の計画と統制(営業計画の作成問題)
  3. 製品別・サービス別期間損益計算(製造原価明細及び損益計算書の作成問題)

合格率はかなり高いですが、これは、いつでも受けられる試験なので、勉強して合格の目処が立ってから受けている人が多いからではないかと思います。初学者にとっては初めての学ぶ事柄が多く、簡単に受かるような試験ではありません。

とはいえ、2級の工業簿記と比較すれば範囲も狭く、基本的な問題が多く出題されるため、きちんと勉強すれば合格できる試験でもあります。最終的に2級の合格を目指している人は原価計算初級の勉強をして基礎的な知識をつけておくのもいいと思います。

 

勉強方法やテキストについて

基本的には独学で勉強することになると思います。ただし、何事も基礎的な部分の理解は大事です。分からないことがあれば誰かに質問するなどして解決するようにしましょう。

原価計算初級用のテキストとして公式サイトでは以下の3冊が紹介されています。内容を見て自分に合うテキストを選んでください。

  • 日商原価計算初級テキスト(中央経済社)
  • 土日で合格(うか)る日商原価計算初級(中央経済社)
  • スッキリわかる日商原価計算初級(TAC出版)

公式サイトのサンプル問題も確認しておきましょう。また、公式サイトではネット試験の操作体験が出来ますので、試しておくのも良いと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です