日商簿記3級の概要と勉強方法
日商簿記3級は、日本商工会議所及び地方商工会議所によって実施される検定試験です。
ビジネスパーソンに必須の基本知識である商業簿記を学ぶことで、経理関連書類の適切な処理や青色申告書類の作成などの初歩的な実務ができるようになることを目標としています。
概要
試験範囲:商業簿記(5問)
試験時間:120分
合格基準:70%以上の点数で合格となります。
受験料:2,800円
実施日:毎年2月、6月、11月の3回
試験会場や申込期間、合格発表の方法等は各地の商工会議所にて確認してください。
合格率
最近の受験者数と合格率は下記のようになっています。
回数 | 受験者(人) | 合格者(人) | 合格率 |
152回 | 72,435 | 40,624 | 56.1% |
151回 | 80,360 | 44,302 | 55.1% |
150回 | 88,774 | 38,884 | 43.8% |
149回 | 79,421 | 35,189 | 44.3% |
148回 | 78,243 | 38,246 | 48.9% |
147回 | 88,970 | 35,868 | 40.3% |
146回 | 80,227 | 40,880 | 50.9% |
145回 | 80,832 | 38,289 | 47.4% |
出題範囲と難易度
簿記3級では大きく5問出題され、内容は以下のようなものが多く出題されています。問題の傾向は大きくは変わらないので、対策はしやすいと思います。
第1問 仕訳問題5問
第2問 勘定記入、補助簿の選択や記入問題等
第3問 試算表の作成問題
第4問 伝票会計、勘定記入等
第5問 精算表や財務諸表の作成問題
難易度に関しては、3級なので簡単と思われがちですが、決してそんなことはありません。合格率が概ね40%程度(申し込みをしたが受験してない人を含めるともう少し下がります)であることを考えると、10人中6,7人は落ちる試験であり、誰でも受かる試験ではありません。
とはいえ、学習の内容が簿記の基本的な知識であることも間違いないところです。7割以上の点数を取れれば合格できるわけですから、きちんと勉強した方であれば十分に合格できる試験といえます。
勉強方法について
勉強方法として、独学か、それとも専門学校などで受講したほうがいいのかということですが、簿記3級に関してはどちらでも良いと思います。専門学校に通う大きなメリットは、教材を自分で揃える必要がなく、勉強方法も自分で考えなくて済むということがあります。簿記1級などでは、試験範囲も広いことから、そのメリットを享受できますが、簿記3級であれば試験範囲もそれほど広くなく、市販のテキストや問題集も豊富にあるので独学でも十分に対応できると思います。独学にしろ通学するにしろ、それぞれメリットはありますので、時間的な余裕や予算などを考えて、自分にあった勉強方法を選択しましょう。
それよりも大事なのはどれだけ意味のある勉強ができるかということです。勉強時間としては、50~100時間が合格のために必要な勉強時間と言われています。もちろんただ勉強するだけではなく、集中して勉強することが大事ですし、できれば毎日勉強したほうが確実に力はついていきます。
また、簿記の勉強で重要なのはアウトプットです。テキストを読んで知識を詰め込むのも大事ですが、勉強時間の半分以上は問題を解くなどアウトプットの時間を取るようにしましょう。簿記の試験には少なからず解き方のテクニックのようなものもあります。出来るだけ問題をたくさん解いて、慣れておくようにしましょう。
まとめ
どんな試験であっても重要なのは、継続して勉強することです。自分なりの勉強方法を確立して学習を進めていきましょう。
独学のサポートをこちらで行っております。よろしければご覧になってください。