簿記を学ぶ(基礎編)第7回 貸借対照表と損益計算書の関係

前回は貸借対照表と損益計算書を別々に作成していたので、今回は両方同時に作成したいと思います。また、両者の関係についても見ていきます。

貸借対照表と損益計算書の関係

以下のような財政状態の会社があったとします。

現金

1,000

純資産

1,000

 

当期に以下の取引がありました。

  1. 外部にサービスを提供し、対価として現金1,000を受け取った。
  2. 光熱費200を現金で支払った。
  3. 通信費100を現金で支払った。

仕訳は以下のようになります。

  1. 現金 1,000 / 売上 1,000
  2. 光熱費 200 / 現金 200
  3. 通信費 100 / 現金 100

損益計算書はこうなります。

売上高 1,000

光熱費 200

通信費 100

利益  700

 

それでは当期末の貸借対照表はどうなるでしょうか。現金は取引によって700増加していますが、現金を1,700とすると純資産が1,000なので借方と貸方が合わなくなってしまいます。

実は純資産も700増加しているのです。利益は企業が自らの事業活動により獲得したものなので、結果的に自分の持分を増加させます。したがって、自分の持分である純資産も利益分だけ700の増加するのです。

結果として期末の貸借対照表はこうなります。

現金

1,700

純資産

1,700

 

貸借対照表と損益計算書には、当期の損益計算書の利益(損失)分だけ当期末の貸借対照表の純資産が増減するという関係があります。今回の例で言うと損益計算書の利益700だけ貸借対照表の純資産が前期末に比べて増加しています。(1,000→1,700)

※分かりにくい場合は当期の仕訳のうち、収益、費用の項目を全て純資産に置き換えてみてください。そうすると、下記のようになります。純資産の増加は貸方なので、仕訳の結果として700増加することになります。

  1. 現金 1,000 / 純資産 1,000
  2. 純資産 200 / 現金 200
  3. 純資産 100 / 現金 100

まとめ

簿記を学ぶ(基礎編)は今回で終了です。もっと簿記について知りたいと思われた方、簿記の勉強を進めてみてはいかがでしょうか。

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